皮膚は、0.1~0.3mmの表皮と2~3mmの真皮、脂肪層などの皮下組織からなる器官で、体の表面を覆い、体の形を維持しています。また、暑さや寒さ、感触などの皮膚感覚を伝え、体内の水分を保つ器官でもあります。
かゆみとは、皮膚の痛覚の一種で、掻かずにはいられない皮膚の不快感を言います。皮膚に炎症が起こる、または、アレルギー反応によってかゆみが起こります。皮膚のかゆみの原因には様々あります。皮膚の水分量が減ることで起こる乾燥肌、蚊やダニ、毛虫による虫刺され、汗の刺激で起こる皮膚の炎症であるあせも、食べ物や金属によるアレルギー反応であるジンマシンなどです。また、炎症やアレルギー反応以外にも、内臓や血液の疾患が原因で、皮膚にかゆみを起こすことがあります。
かゆみは精神的な影響も大きいです。気になりだしたり、緊張したりすると余計に気になり、掻いた刺激でかゆみがひどくなります。また、かゆみのために寝不足になる、イライラするなど、精神的にも影響があります。
皮膚のかゆみには、水泡や発疹ができる湿疹、突然赤い発疹ができるジンマシン、肌の保湿機能が低下するため肌がカサカサになり、白く粉を浮いた状態になる皮膚掻痒症、慢性的に続く湿疹や炎症、かゆみのあるアトピー性皮膚炎などがあります。また、糖尿病や肝臓疾患が原因で皮膚にかゆみを起こすこともあります。
かゆみが起こるメカニズムは分かっていませんが、表皮と真皮の境目にかゆみを感じる感覚器官(知覚神経)があり、その感覚器官に引っ掻くなどの刺激が加わることによって大脳に伝わり、「痒い」という感覚を起こします。また、刺激の一部が神経末端に伝わることで「神経ペプチド」という物質を放出します。神経ペプチドは肥満細胞を刺激する作用があり、肥満細胞から分泌される「ヒスタミン」という化学物質がかゆみを引き起こし、かゆみが続くといった悪循環が繰り返されます。
かゆみは掻くほどにひどくなり、掻き壊すなどで皮膚に傷をつけ、そこから二次感染を起こすことがあります。かゆみの原因と正しい対処法を身に着け、早めの受診などの対策を立てましょう。