皮膚とかゆみ
皮膚は、0.1~0.3mmの細胞層からなる表皮、2~3mmの線維芽細胞からなる真皮、脂肪層などの皮下組織からなる、体の表面を覆い、毛や爪、皮脂腺や汗腺などの皮膚腺も含めた器官のことです。皮膚は、触るなどの感覚、暑い・冷たいを感じる感覚器官、痛みを感じる痛感などの受容体があり、身体を細菌やウィルス、紫外線や大気汚染などの有害物質など外界から保護する役割があります。
皮膚を構成する表皮は、角層、顆粒層、有棘層、基底層の4層の細胞層からなります。表皮細胞には免疫を担当する細胞、メラニン色素を生成する色素細胞も点在しています。表皮の古い細胞は、最下層の基底層から押し上げられ、約28日間で入れ替わります。押し出された層は、表面の皮脂や汚れ、埃と混じり合い、「垢」や「フケ」となって剥がれおちます。
真皮には、肌の弾力やハリのもとになるコラーゲンやエラスチンといったタンパク質でできた線維がスポンジのように広がり、その間にヒアルロン酸などの高分子保水成分が点在しています。このコラーゲンやヒアルロン酸を作り出す細胞が線維芽細胞です。皮下脂肪には、脂肪細胞があり、体温の維持、エネルギーの貯蓄、外界からの衝撃や圧力を和らげるクッションの働きをしています。
皮膚には外界との熱エネルギーの交換をする役割もあります。暑さから体を守るために皮膚に走る血管を拡張させ、血液量を増やすことで体の熱を放出する、また、汗腺からの汗の量を増やし、蒸発させることによる気化熱によって体温を下げます。反対に寒さから体を守るために血管を収縮させ、体温を奪われるのを抑えます。
皮膚の表面積は成人で約1.5~1.8平方メートルあります。この表面積の3分の1を超える面積を損傷すると、体内の塩分、水分が失われて生命に危険があると言われます。